経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

新規会員登録

BRAND THINKINGはFacebookアカウントで会員登録いただけます。今後、会員向けメールマガジンを配信予定です。

経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

クリエイティビティを刺激するための「もっとおもしろくできる」。

【GMOペパボのブランド論対談 第1回】

_46B5954_3

企業の価値観を根付かせていくことは、すべての経営者にとって、非常に骨の折れることだ。あらゆるインターネットサービスを提供する巨大なGMOインターネットグループにあって、GMOペパボという会社はその名前からして独特の色を放っている。レンタルサーバー「ロリポップ!」やハンドメイドマーケット「minne」など、「インターネットと表現の可能性を追求し、誰でも活躍できる機会を提供したい」という想いの下、様々なサービスを提供しているGMOペパボ株式会社代表取締役社長、佐藤健太郎氏(写真左)にパーソナル・ベンチャー・キャピタル代表 チカイケ秀夫氏(写真右)が迫った。

 

楽しく会社ができればいいと思っていた。

チカイケ: 佐藤さんって、創業メンバーですよね?

佐藤: はい。大学生だった頃に、創業者の家入さんに誘われて入社しました。

チカイケ:家入さんとはどんなつながりだったのですか?

佐藤:もともとネットを通じて知り合ったんです。家入さんが起業するということで、家も近いし、大学生なのでどうせ暇でしょ?みたいな感じで(笑)いずれ起業したいと思っていたので、何か学べるかもと思いました。

チカイケ:当時の役割分担はどんな感じだったのでしょうか。

佐藤:創業時は3人でしたね。家入さんがレンタルサーバーつくったりしていて、僕は主に経理などお金周りをしていましたね。もう1人はデザインです。

チカイケ:創業当時の雰囲気はどうでしたか?

佐藤:楽しく仕事をしたいなと思っていました。急激にユーザーが増えている状況だったので、僕はオペレーションや体制づくりとか、ずっと裏方でやっていました。

 

ユーザーが入社するケースが非常に多い。

チカイケ:経営理念「もっとおもしろくできる」を定めるたのはいつだったのでしょうか。

佐藤: 2008年ですね。半年くらいかけて社内で検討したのですが、どれもしっくりこなくて、何人かで話をしている時に誰かが「『それもっと』おもしろくできるよね」ってつぶやいたんです。みんなで「それだ!」みたいになりました。

チカイケ:天から降ってきたんですね。

佐藤:そうですね。それまでも普段から「『それもっと』おもしろくできるよね」というのはよく使っていたワードなんですよね。

チカイケ:その経営理念の浸透がペパボの特徴であると感じています。ユーザーが入社する例も多いんですよね。

佐藤:もともと弊社のサービスを使ってくれていた人が入社するケースはとても多いですよ。

チカイケ:それは理想的ですよね。ペパボの提供するサービス内容がわかっていて、自分なりの改善点や想いも持っているでしょうしね。

 

ユーザーがクリエイティブなことをするためのサービス。

チカイケ:採用からカスタマーサポート、サービスの立ち上げまでどうやって、組織の一貫性を保っているんですか?

佐藤:昔はサービスに関してはデザインが一番大事だと思っていました。ネット上のコンテンツも、オリジナルが少なく、素材集から拾った、それもなぜか外国人のとか写真やレンタルフォトをつかったものが多かったんですよね。

チカイケ:ペパボはずっとBtoCのサービスにこだわっていますもんね。

佐藤:そうですね、個人の人たちのクリエイティビティを刺激するものを提供しようとずっとこだわってきましたね。だからブログサービスを立ち上げたときもテンプレートがたくさんあったほうがいいよね、ということで、かなりたくさんそろえました。

チカイケ:BtoCは、事業のオペレーションがとても難しいと思いますが。

佐藤:当時は紙で申し込むというのがふつうでしたが、オンラインだけで申し込みを募ったのはかなり早かったと思います。問い合わせもメールとチャットだけにしたりと、オペレーションの工夫は絶えずやっていましたね。

チカイケ:カスタマーサービスがとても特徴的な印象があります。

佐藤:やはり一番の信頼感はスピードだと思います。問い合わせを頂いたものに対して、すぐには回答できないかもしれないけど、まず確認していますと伝えることが大事ですよね。私たちのサービスは、ユーザーがクリエイティブなことをするためのものなので、問題を解決してあげるだけじゃなく、一人ひとりがユーザーの成功まで考えて対応しなくてはダメだと思っています。

 

第3回「もっとおもしろくできる」を実践するためなら、ヘビメタにだってなる」。

第2回「価値観を浸透させるために、制度のネーミングにこだわる

 

聴き手:チカイケ秀夫 構成:BRAND THINKING編集部 撮影:落合陽城

 

_46B5663

GMOペパボ株式会社 代表取締役社長 佐藤健太郎

2003年、GMOペパボの前身、有限会社paperboy&co.の時代に創業者・家入一真氏に誘われて入社。そこからともに二人三脚で会社を成長させていく。社長室長や経営企画室長などを経て、2006年取締役経営企画室長。2007年取締役副社長経営企画室長。2008年代表取締役副社長経営企画室長。2009年より現職。

_46B5733

パーソナル・ベンチャー・キャピタル 代表 チカイケ秀夫
デザイナーの経験を経て、GMOクラウド株式会社で新規事業などさまざまな事業を経験。2015年よりパーソナル・ベンチャー・キャピタルの代表として活動開始。スタートアップ企業にブランディングを広めることを使命に、数多くのサポートを行っている。さまざまな企業のチーフ・ブランディング・オフィサー(CBO)を務める。

まずはこの記事から

新着記事

タイアップ記事

最新連載記事

人物から記事を探す

セミナー・イベント情報

ランキング