経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

BtoB企業こそ、ブランディングが必要な理由。

予算がなくてもできるBtoBのブランディング。

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きっかけはなんでもいい。その過程で語れるものが必ずあるはず。

BtoC企業、例えばメーカーであれば商品は店頭に並べられ、その棚を巡って日々、激しい攻防線が繰り広げられています。人の目に触れるものゆえ、マーケティングは日々進化してきました。セブンイレブンの登場以降、POSデータが充実したお陰で、メーカーよりも、流通がマーケティングの力を持つようになりました。プライベートブランドの数や影響が大きくなっています。

しかし一方でBtoBの世界はマーケティング、ましてやブランディングは大きく遅れています。感覚よりも理性が重視される購買故に、営業担当のスキルで売上を着実に伸ばすことができるからです。誰でも教育して鍛えれば、本人次第で売上は伸びていきます。逆に言えば、BtoCほど大外れも、大当たりも起きにくいですが、着実に売上を伸ばせる傾向にあるということです。

そして今だに製品力がモノを言う場所でもあるからです。例えば工業製品を例にあげれば、性能がよく、単価が安ければ発注につながりやすい。しかし、BtoB企業の製品がブランド力を持つことで、より一層売りやすくなり、高単価で取引される素地をつくることができるはずです。

一番わかりやすい例は、インテルです。「インテル入ってる(Intel inside)」キャンペーンは誰もが知っている世界的なキャンペーンです。80年代からインテルはこれをしかけ、やがて積極的に商品に「Intel inside」のシールが貼られるようになりました。Intel製品を使用していることは、パソコンメーカーにとっても名誉なこと、こだわっている証拠になった瞬間です。そしてIntelは部品メーカーとして、圧倒的な知名度をつくりあげることができました。

もちろんインテルと同じことをしようとすると、膨大な資金力が必要です。Intel insideキャンペーンはメーカー側の予算もあるでしょうが、Intel側から支払った予算もかなり占めるだろうと予想できるからです。しかしなにも、一気にBtoCに部品を知らしめることだけが、ブランディングの一手法ではありません。予算がとれないのであれば、営業担当が売りやすくなる方法をとればいいのです。それにはいろいろな方法が考えられます。開発のきっかけ、想い(ストーリー)、失敗エピソード、実験結果(事実訴求)など、どこにでもネタはあるはずです。この製品のビジョンは何なのか。何のために開発したのかなど、しっかりと語れることがあるはずなのです。問題なのは、多くの日本企業はこれらのことをしっかりと出さないことです。

TBSドラマ「陸王」が人気を博しています。起点は経営難からのシューズ開発だったかもしれません。しかし、「ケガのないシューズを開発したい」という想いが、ソールの薄さへの闘いになります。開発に成功すれば、そのまま語れるストーリーになるわけです。

製造業の多い日本でもしBtoB企業が積極的にブランディングを行ったら、もっと世界で戦える企業が増えていくのではないかと思います。

 

文:BRAND THINKING編集部

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