ブランディングに欠かせないキャッチコピー
ブランディングを行う上で、欠かせないのがキャッチコピーです。キャッチコピーひとつで、覚えられる企業になるか覚えられない企業になるか変わると言っても過言ではありません。ただし、キャッチコピーは1文でアピールしなければいけないため、印象的なものを作るのは難しいです。そこで、今回はキャッチコピーを作る基本的なコツを解説します。
有名企業キャッチコピー例
まずは、有名企業のキャッチコピーを見ていきましょう。それぞれのキャッチコピーを聞いただけで、どの企業か思い浮かぶはずです。以下で、10個の例を紹介します。
・「自然と健康を科学する」……ツムラ
・「カラダにピース。」……カルピス
・「すぐ、そこ」……サンクス
・「昨日の自分に差をつける」……河合塾
・「まだ、ここにない、出会い。」……リクルート
・「日本の女性は、美しい」……TSUBAKI(資生堂)
・「NO MUSIC NO LIFE」……タワーレコード
・「お口の恋人」……ロッテ
・「ひとの 時を、想う。」……JT
・「ココロも満タンに」……コスモ石油
いかがでしょうか?すべて聞き覚えのあるキャッチコピーですよね。見ただけで、どの企業かパっと思い浮かんだでしょう。また、企業名や商品名を入れていないにも関わらず、興味をくすぐられますよね。この「気になる」気持ちにさせるのが、キャッチコピーの魅力であり、難しさです。このように、キャッチコピーには文章力だけでなく、表現力が求められます。
キャッチコピーを作るテクニック
キャッチコピーを作るためのテクニックには、いくつかの方法があります。基本的な方法を解説するので、参考にしてください。ただし、すべてのテクニックを詰め込もうとすると、長くなりすぎてキャッチコピーにならないので注意しましょう。キャッチコピーの基本は、”わかりやすく短く”です。その点を踏まえた上で、以下のテクニックを参考にしてください。
・メリットではなくベネフィットを書く
・具体的に伝える
・イメージを浮かばせる
・ターゲットを絞り込む
・気にならせる
それぞれについて説明していきます。「メリットではなくベネフィットを伝える」。こちらは基本中の基本と言えるでしょう。「メリット」だけでは、キャッチコピーとして弱いです。たとえば、小児科の場合「子ども専門の病院」はメリットになりますが、いまいちパっとしませんよね。ベネフィットを強調するなら「子どもが笑顔になる治療」「子どもが泣かない治療」が良いでしょう。このように、ベネフィットをアピールすることで、強みを全面に押し出したキャッチコピーが作れます。
「具体的に伝える」は、数字や人数を表すものです。たとえば、整骨院や整体の場合「短時間で肩こりスッキリ」というキャッチコピーを作ったとしましょう。しかし、見る側は「短時間ってどのくらい?」という疑問が湧いてしまうだけで、惹かれるキャッチコピーではありません。具体的に伝えるには、数字を使うと良いです。「10分で肩こりスッキリ」「5分で肩こりスッキリ」とするだけで、一気に興味を惹くキャッチコピーになります。
「イメージを浮かばせる」は、「ベネフィット」と「具体的」の応用パターンと考えてください。どのように伝えたら相手がイメージしやすいかを、追求して考えてみましょう。たとえば、ダイエット系商品ならば「あの頃の服が着られる体」というキャッチコピーが浮かびますが、これでは「あの頃」の部分に対して曖昧さが残ってしまいます。さらに具体的にして「20代の頃の服が着られる体」にしてみてはどうでしょうか。一気にイメージしやすくなりますよね?このように、パっと見たときに頭にイメージしやすいコピーを作りましょう。
「ターゲットを絞り込む」は、比較的よく使われるテクニックです。「〇〇でお悩みのあなたに朗報です」のようなキャッチコピーを見たことはありませんか?これが「絞り込む」テクニックです。このテクニックでは、どれだけターゲットを絞り込むかが重要になります。たとえば、塾のキャッチコピーで「お子さまの成績に悩んでいませんか?」。こちらも絞り込んではいますが、もうひとひねりできます。この場合、「中学受験を控えたお子さまの成績に悩んでいませんか?」と、さらに絞り込むと良いでしょう。見る側が、一気に「自分のこと」のように捉えてくれます。
「気にならせる」は、テレビでよく使われる「CMのあと」といったものです。ついつい気になって、チャンネルを変えられませんよね。このテクニックは、多くの企業が使っているテクニックです。よくある例が「彼らが使ったある方法」「なぜ彼らは達成できたのか?」などがあります。このように、答えを言わずにあえてぼやかすことで、「もっと知りたい」と思わせることができるのです。
キャッチコピーは想像力
キャッチコピーは、「文章力」ではなく「想像力」が重要です。読んだ側がどのような気持ちになるのかを具体的に想像することで、関心を惹けるキャッチコピーが作れます。ただ単に、自社をアピールすれば良いものでないので、客観的に考えなければいけません。今回紹介した以外にもさまざまなテクニックがありますが、まずは第一歩として今回のテクニックを参考にしてみてください。
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