コロナショック下の採用を、採用ブランディングで考える。
就職氷河期が再びやってくる。
コロナ・ショックは、採用市場も変えつつあります。ここ最近、HR界隈のどんな人に聞いても「就職氷河期がやってくる」。と予想しています。4/20に発表されたマイナビの調査では、2021の採用予定数は「当初の予定通り」が82%と、コロナ・ショックと世間で騒がれているよりは、意外と高い水準を保っているように思えます。しかし一方で、ANAが新卒採用を凍結するなど、大手企業で今後、軒並み採用数の削減、中止が予想されるのではないか、と専門家たちは予想しています。また、中途採用に目を向けると、すでに求人数の減少が見られ、一方で採用を継続、開始している企業には、コロナ以前よりも、多くの応募者が集まっているようです。これらの動きは明らかに2000年前後の就職氷河期やリーマンショック後の採用動向に似ており、調査ではまだ明るみになっていませんが、このまま就職氷河期へ突入、売り手市場から買い手市場へ一気にチェンジするという予想は、当たるような気がします。
採用したい企業は大チャンス。だが….
そうした中で、採用に何が起こるのかと言うと、これまで特に中途採用では、媒体に募集を掲載しても、人が一向に集まらない、という状態だったのが、上記に書いたように、一気に集まる状況になるということです。だから、採用したい企業には大チャンスの時代がやってきたのです。これまでは、極端な大手志向もあって、無名の企業には母集団が集まらないという特徴がありましたが、就職氷河期の時代においては、当てはまらなくなります。母集団がやけに集まる→うれしくて必要以上に内定を出してしまう=選考が甘くなる→ミスマッチが起きる→すぐに辞める。という恐ろしいスパイラルが起こることが容易に想像できます。企業側は予算も労力も掛けたのに、すぐに辞められてしまうので、また一から採用しなければならない。求職者側は、履歴書に黒歴史の1行が追加されてしまうのです。これは今までよりも相当タチが悪い採用です。
コロナ・ショックは、リーマンとは違い、これから徐々に大企業への影響が増していくでしょう。そしてそこに影響された中小企業に再び影響が舞い戻ってくる恐ろしいシナリオが考えられます。それだけに、採用できる企業は、経営努力をしてきた証で、本当に素晴らしいことなのですが、求職者には、今いる企業の業績悪化で止む得なく、転職をする人もいるでしょう。お互いのWinのためにも、採用ブランディングを実施することで、質的も、量的にも、効率的で、本質的な採用活動を行ってほしいものです。まして今は、買い手市場。企業の責任として、自社の理念価値観を自信を持って表明し(この時期に採用できるのですから)、求職者がマッチしやすい状況を積極的につくってほしいものです。
- 「ブランディング」と「人事」の関係性について。
- コンセプトひとつで、 採用は劇的に変わる。
- コンセプトを徹底したときから、成功の連鎖がはじまった。
- スペックで採用するから辞める。
- だから採用できないし辞める。
- なぜ採用フローはどの企業も同じなのか。
- 丸亀製麺の採用にある勝つ採用のヒント。
- 急成長メルカリの縁故採用はなぜ成功しているのか。
- 採用が結婚に例えられるのに、価値観が疎かにされている現実。
- 採用において、条件勝負は必ず負ける。
- 採用における会社説明会の理想的構造。
- 採用ブランディングの出発点はインナーブランディングだ。
- 採用ブランディング式、効果の出る制作物とは。前編
- 採用ブランディング式、効果の出る制作物とは。後編
- 採用を成功させるためのブランド論 実践編①〜独自の採用フロー構築
- 採用を成功させるためのブランド論 実践編②〜コンセプトの重要性
- 採用を成功させるためのブランド論 実践編③〜こんなツールは失敗する。
- 採用を成功させるためのブランド論。理論編
- 採用力を高めることで、企業の成長を後押しする。#3
- 採用広告はなぜ制作者によって結果が大きく違うのか。
- 採用広報を通常の広報と一緒にすると痛い目に会う。
- 採用時の理念共感の有無でつく入社後の20ポイント差。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して弊社は一切の責任を負いません。