経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2018.01.12

採用時の理念共感の有無でつく入社後の20ポイント差。

入社時の理念・価値観の理解が、会社への愛着を増やす。

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採用ブランディングこそ、経営にとって本質的かつ最強の採用方法。

昨年末、入社3年目までの社員を対象に、採用時の理念共感の有無で入社後の会社への愛着度がどう変わるか?というインターネット調査を行いました。すでにプレスリリースで発表させていただきましたが、採用時に理念や価値観を理解していると答えた人のうち、7割以上が「自社に愛着がある」と答えました。ちなみに、採用時に理念や価値観を理解していない人の自社への愛着度は5割を切ります。その差、20ポイント以上。当然、自社に愛着がある方が、仕事のパフォーマンスが高くなることは容易に想像できます。恐ろしいのは、愛着がない、という人がゴロゴロいること。いかに会社と社員の間に溝があり、お互いに時間の無駄遣いをしているのだろうと思います。これこそミスマッチ以外何物でもありません。

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ちなみに、会社に不満のある人の8割くらいは1年以内に抱くこともわかりました。驚くべきは入社1ヶ月以内で会社に不満を抱いた人が約20%。これこそ究極のミスマッチ。採用担当のみなさん、この結果どう思いますか。何のために大金と労力を使って採用したのだろうと、思いませんか。これでパフォーマンスが上がるわけはありませんし、当然、離職にもつながりやすくなってしまいます。教育やマネジメントをどれだけ施しても、愛着度がない人への効果は、ある人よりも限定的であると考えざるを得ません。そして一番不幸なのは、入社してしまった人でしょう。

「採用の失敗は、教育で取り返せない」という言葉を、元リクルートの方から聞いたことがあります。この結果が示唆することは、教育やマネジメント以前に、やっぱり採用こそ、重視すべきであること。そして理念、価値観で採用することが、本質的であることを物語っていると思います。もう何度もBRAND THINKINGで引用しているリクルートマネジメントソリューションズの調査、「業績指標を上げる起点は、ビジョン共有力である」という相関関係とも一致する結果だと思っています。

ブランディングを「ファンづくりのための社内外への理念浸透活動」と定義すると、採用こそ、その起点になるということが、堂々と証明できたと思っています。

採用活動も本格化する時期。2019採用は18よりもさらに厳しくなります。もう数だけを満たす採用はやめにしませんか。今年こそ、本質的な採用、「採用ブランディング」をひとつでも多くの会社に考えて欲しいものです。

fukasawa

むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

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