どうすれば商品や事業ブランディングに即効性を出せるか。
次にどんな行動(アクション)をするのか、ビジョンに沿って決める。
一般的にブランディングを行って、効果が出るのは、数年と言われているのが相場です。会社の規模感にもよると思いますが、1〜2年程度はかかるのではないでしょうか。小さな組織ほど変化が容易なので、すぐに効果が出た、という現場に出会ったこともあります。
経験談になってしまい恐縮ですが、採用市場におけるブランディングには即効性があります。ワンシーズンで必ずと言っていいほど結果が出ます。それはいくつか理由があると思っていて、
1,採用市場にはまだまだ非効率な部分が多い。
2,市場や社内で関わるメンバーが限定的なので、コンセプトを採用フロー全体で貫きやすい。
1は、採用市場におけるコミュニケーションには、マーケティングや経営ほどの積み重ねた理論があるわけではありません。乱暴に言えば、「いかに人事スキルを上げるか」という話題がほとんどです。例えば、「いい人材の見分け方」、「面接の方法」、「教育方法」などです。ゆえに、採用コミュニケーションという視点で見れば、まだ草創期にあると言えます。もちろん市場を牽引してきたリクルートやマイナビをはじめ、採用コミュニケーションの世界で生き抜いている人の世界では個別にそれを持っていると思います。
2は限定的であるがゆえに、決めたコンセプトを採用フロー全体にまで染み渡らせることが容易だということです。ならば、採用市場における、効果の即効性を、そのまま商品や事業に応用できないか。とも思います。
しかし、マーケティングは、あらゆる媒体、あらゆる方策が採用以上に考えられ、しかも社内的にも関わるメンバーは増えます。ゆえに、骨となるコンセプトは貫きにくく、各部署での最適化が行われ、結果、効果が出にくくなるのでは、と考えています。
ブランディングを行って、VI(ロゴ)やHP、パンフレット、広告などはある程度統一することができます(もちろん予算範囲が広ければ、関わる外部のパートナーも多岐にわたりなかなか統一は難しいのですが)。しかし、コミュニケーションツールを当初、整えたつもりでも、時間が立てば、やはり各部署ごとの最適化が進み、コンセプトが貫かれることはありません。多くのブランディングは、概念的な整理にとどまり、基本的な行動まで落とせない、もしくは落とせていないので、各部署ごとの最適化が進んでしまうのではないか、と考えています。
これを解決するには、例えばバリューチェーンごとに、コンセプトとなるブランド・ビジョンを貫くための大きな行動(指針)までは、決めておく必要があるでしょう。行動の統一が図れない、というのが大きな問題点だと思いますので、それを防ぐ手立てを考えれば、ブランディングに即効性という大きな武器を加えることができるのでは、と考えています。
つまりは、人の行動がブランディングの即効性を高めるのです。
- アイデンティティがないから、ブランドにならない。
- いい表現にあるX=YZ。
- オピニオンリーダーに到達できるとブランドは長生きする。
- カテゴリーのつくりかた。
- ケラーのブランド・レゾナンス・ピラミッドとは何か?
- ターゲットを明確化できない病。
- だからブランド構築はうまくいかない。
- だから採用できないし辞める。
- なぜインナーブランディングは進まないのか。
- なぜブランディングで売上が上がるのか。
- なぜブランドにビジョンが必要なのか。
- なぜプロモーションとブランディングを混同するのか。
- なぜ一貫性を保つのは難しいのか。
- なんかカッコイイのつくってよ、でブランドはできない。
- ブランディングとマーケティングの違い。
- ブランディングを、数学の証明のように説明する。
- ブランディング勉強会 「採用力を高めるコトバのチカラ」
- ブランド・ストーリーはつくるものか。
- ブランドが「資産である」とはどういうことか。
- ブランドが消える理由。
- ブランドづくりにおいての、大切にしておきたい考え。
- ブランドとブランド構築の違い。
- ブランドは、何をマネジメントするべきなのか。
- ブランドは売上に貢献するか。その1
- ブランドは売上に貢献するか。その2
- ブランドは想いによってつくられる。
- ブランドは意志を持って成長させろ。
- ブランドは日々のオペレーションでできていく。
- ブランド構築はお金次第か。
- 制作物だけでブランドはつくれない。
- 商品にはライフサイクルがある。理念にはない。
- 採用ブランディングの出発点はインナーブランディングだ。
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