本質的なことは、つながっている。
稲盛哲学、ビジョナリー・カンパニー、ブランディング。
少し前ですが、Forbes JAPANに「『人のため、世のために』 京都賞を創設した稲盛和夫の哲学」という記事が出ました。京セラを設立し、第二電電(現KDDI)をつくり、あのJALを再生させた「経営の父」。盛和塾では全国の経営者に自身の哲学を惜しみなく指導する。それは稲盛氏自身が、苦闘しながら編み出した、「普遍の原理」のような気がしてなりません。
「利他の心」や「アメーバ経営」は稲盛哲学を構成する上で欠かせないものですが、それが渋沢栄一の「論語と算盤」のように、哲学だけに終わらず、しっかりと、経営数字というところまで落とされている絶妙なバランス。実績もさることながら、自身の経験から昇華された理論がそこにあるからこそ、稲盛和夫の哲学が愛される理由かもしれません。
名著「ビジョナリー・カンパニー」が日本で発売されたのが1995年。盛和塾の前身、盛友塾が発足されたのが1983年ですから、それ以前に稲盛哲学を学びたい、という声が挙がったというところに、稲盛和夫氏の凄さを感じます。
ビジョナリー・カンパニーとはいくつもの共通点を挙げることができます。永続的に発展するには社会に貢献する「ビジョン」が必要であること。そしてBHAG(ビーハグ)というとてつもない目標が組織を発展させること。有名な「10%の経常利益を目標にする」という稲盛氏の教えは、多くの企業にとってBHAGになりえる高い目標です。
これをブランド構築に置き換えると、「企業ブランディング」という範疇に入るかと思います。企業ブランディングにとってのビジョンは、間違いなく理念そのもの。理念は言い換えれば企業(事業)の目的。「顧客とともに目指す未来」です。社会に価値を残せなければ、企業はなくなります。言葉は違えど、本質的なことは根底でつながっているのだと思います。
- アイデンティティがないから、ブランドにならない。
- クレドはいくつがベストか。
- ケラーのブランド・レゾナンス・ピラミッドとは何か?
- すべての経営判断を、理念につなげられるか。
- その言葉は、企業の未来を切り拓くか。
- だからブランド構築はうまくいかない。
- だから採用できないし辞める。
- なぜインナーブランディングは進まないのか。
- なぜブランディングで売上が上がるのか。
- なぜブランドにビジョンが必要なのか。
- なぜ自分たちの強みは気づきにくいのか。
- ブランド・ストーリーはつくるものか。
- ブランドが消える理由。
- ブランドとブランド構築の違い。
- ブランドは売上に貢献するか。その1
- ブランドは売上に貢献するか。その2
- ブランドは想いによってつくられる。
- 広告より組織行動の方が重要。
- 急成長メルカリの縁故採用はなぜ成功しているのか。
- 炎上というムダ。
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