2024年8月22日、日本ブランド経営学会サロン#63がオンラインにて開催されました。
日本ブランド経営学会は、ブランディングの視点から日本の企業経営を変えていくという志をもった学びの集まりです。なかでも活動を特徴づけるサロン活動には、「ブランディング」という共通の関心事をテーマに社会人が集まり、創発的な取り組みのきっかけの場にもなっています。
まずブランド経営学会の創立メンバーでもある深澤了氏(むすび株式会社)から、オーファスグループについての紹介が行われました。その後、すぐに今日のメイン登壇、オーファスグループ会長、小川厚志氏から話がありました。
オーファスは1995年に創業。もともとはチェーンのラーメン店からはじまりました。しかしそのうち自分たちの独自の味を追求しようということで、オリジナルの味を追い求めていきます。現在は4ブランド、16店舗を展開しています。
初年度は9名内定承諾。初めての新卒採用へのチャレンジですが、採用ブランディングの理論をもとに計画をたて、理念を土台にコンセプトをつくり、採用フローを組み立てていきました。就活イベントに積極的に参加。そこからマッチした学生たちと自分たちでラーメンを仕込み、それを食べる「ラーメン説明会」などを展開しました。初めての新卒で9名の採用はまさに快挙ですが、そこから店舗への配属になりますが、現場社員との温度差が明るみなり、新卒が5名辞めてしまいます。
その反省を活かし、2年目の2024入社は8名内定承諾。病気や家庭児の事情で6名の入社になりますが、入社後の対話を大幅に増やし、フォローを厚く行いました。その甲斐もあり、全員いまでも活躍しています。そして今年。学生のためのメイク講座など、より独自性を出した採用活動を行いました。
また採用活動と同時にインナーブランディングにも着手。理念についての行動を全社員が定期的に社内SNSへ入力。それにたいして、小川氏がすべてにコメントをつけています。あわせて全社員に年賀状も手書きでメッセージを行っています。さらにアルバイト(キャスト)の人たちとの交流会にも積極的に小川氏は出席し、交流を続けています。
これらの取り組みを地道に行ってから、2024年は中途採用は3名、パートからの社員も3名正社員化が確定。新卒採用と合わせると12名の入社が決まりました。
2025卒の採用は、内定承諾4名。選考中が3名。またアルバイト・パートから社員への検討者が複数名います。小川氏は「周りのラーメンチェーンで売上が上がっているところは、お金はあるけど人がいないのでなかなか出店できない。でもうちはもう3店舗今年、出店が決まっています」と言います。
ブランディングはホームページや映像、パンフレットを立派にしてもだめ。社内の従業員との意思統一と行動が大切だと、小川氏はむすびました。
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