2023年4月20日、オンラインにて日本ブランド経営学会サロン第49回が開催されました。
日本ブランド経営学会は、ブランディングの視点から日本の企業経営を変えていくという志をもった学びの集まりです。なかでも活動を特徴づけるサロン活動には、「ブランディング」という共通の関心事をテーマに社会人が集まり、創発的な取り組みのきっかけの場にもなっています。
最初の登壇は、日本ブランド経営学会会長の上條憲二氏。4周年イベントということで、これまでの活動を総括するお話をしていただきました。また今年は理事交代の年。新理事から一言ずつこれからの学会活動についての抱負などを話しました。
今回のメイン登壇は、嘉村賢州氏(東京工業大学リーダーシップ大学院特任准教授)。テーマはソース原理とブランディングです。嘉村氏はティール組織が専門。これまでさまざまな書籍を執筆してきました。
人類がどのように組織を発展させてきたか。その話をしていただきました。組織の進化形態は5段階。「オオカミの群れ」、「軍隊」、「機械」、「家族」、「生命体」という例でまとめられています。よく書籍で言われてきた組織の段階は「機械」の段階。ここで試行錯誤されたものがマネジメントとしてまとめられていきました。
また機械、家族、生命体のそれぞれの特徴に関して、詳細に説明が行われました。現在の組織の進化段階は「家族」(グリーン)。よく起こっているグリーンの罠について解説がされました。
ティール組織になると「上司は人ではなく目的(パーパス)」であると嘉村氏は指摘します。また最近のパーパス経営のブームの傾向は「ミッション、ビジョン、バリュー」、「社会貢献」、「ステークホルダー」という3点で論じられている傾向があります。嘉村氏は「すべて正しいけど、外側に目が向きすぎ」と言います。大切なのは意味・意義であり、内側からくるエネルギーこそ大切であり、その思いとともに組織が歩むときに重要なのがソース原理なのです。
ソース原理とは、「人間のあらゆる活動はたった一人の創業者(ソース)から始まる」としています。そして「インナーワーク=社内、アウターワーク=社外」の活動を意識して行うことが重要なのだそうです。
このあとは、それぞれが感想のコメント記入を行い、ディスカッションの時間に。この日も熱い議論が交わされました。
次回のサロンは5/18(木)19:30〜となります。
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