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【レポート】日本ブランド経営学会カンファレンス2020<後半>

 

前半より続きです。お昼を挟んで、午後からの発表になります。

(事務局設置の会場から発表する和田哲郎氏)

6番目は「コロナ禍と『まち』ブランドの変化と共生」をテーマに、まちブランドプロデューサー和田哲郎氏の発表です。コロナによって甚大な被害がまちブランドにもたらしたことに警鐘を鳴らし、暮らしや歳時記に大きな影響を及ぼしていることを指摘します。なんと、2兆円規模の国内旅行市場が4-5月は前年比5割を切り、コロナ禍によって5兆円規模の損失があったとのことです。浅草は今でこそ日本一の観光地ですが、2000年台まで集客に苦労し、過去にあった行事を復活させることで活性化を果たしてきました。しかし、東京スカイツリーの完成以降、浅草への滞在時間が1時間程度短くなり、その課題に向き合っているさなかに、このコロナ禍が起こり大打撃を受けたそうです。その他、岩手・花巻や東京の下町、向島・京島のコロナ対策を含めた地域活性化の事例を取り上げ、まちブランドの変化についての発表が行われました。

7番目は「インナーブランディングを促進するブランド・プラクティスの実証研究〜理念浸透がもたらす組織への効果。『庄や』を事例として」と題して、むすび株式会社ブランド構築研究開発室室長、嶋尾かの子氏の発表です。ブランド・プラクティスとはアドラー心理学をブランド構築へ応用した新しい理論です。嶋尾氏は「組織の理念に共感し、自らの理念・価値観と重ね合わせ、組織と自分の理念達成のために起こす主体的な行動」と定義しています。居酒屋ブランド「庄や」を題材に、主に直営店舗への定量・定性調査をもとに、その分析から言える実証研究の結果に関する発表が行われました。各店舗の事例共有により、知恵と実行力が上がった。またビジョン浸透と評価には相関関係があることがわかりました。

8番目は「ネット広告における効率追求とブランド既存問題」として、Digital Life Lab.Researcher 田村修氏の発表です。「デジタルは安価で、効果が見える化する」と言われているがゆえに、効率を求め、運用型広告が中心になり、「広告主が好まない広告枠に広告が掲載されていることで、ブランドの毀損問題が出ている」と指摘します。欧米でこの問題はよく言われるが、日本では効率化の議論ばかりになっている、とのこと。最悪、アダルトサイトなどに広告主の好みにかかわらず掲載されてしまう問題もあるようです。これらを回避するには、広告掲載面に対する意識を向上させること。企業と顧客のコンタクトポイントにおけるブランド管理を徹底させることが重要であるそうです。

9番目は「アフターコロナ時代のプレイスブランディング― OMOによる地方創生の再構築 ―」として、株式会社東京アドエージェンシープランニングディレクター、岩林誠氏の発表です。まずプレイスブランディングの定義を行い、それは地域づくりや地域創生とニアイコールである、としています。そう考えると、新型コロナウイルスによって「会えない、集まれない、売れない」が生じた各地域に、OMO(Online Merges with Offline)を導入すると、新しいプレイスブランディングが見つかるのではないか、と岩林氏は指摘します。例えば、小諸市のサイクルイベント「GRANFONUND KOMORO」は例年300人ほどを集めるイベントでしたが、今年はオンラインイベントとなり、1687人を集めました。これらの例から、リアルを中心にデジタルを考えるのではなく、デジタルで絶えず接点をつくり、リアルにもきてもらえるというOMOの考え方こそ、これから重要になると話します。4つの脱(脱行政区域、脱リアル、脱一期一会、脱税収主導)がこれからのプレイスブランディングにおいての方向性になると予想しています。

10番目、大トリは「アフターコロナのグローバリゼーションと企業のブランド経営」として、乗松和宏氏の発表です。乗松氏は地方の製造業系企業において専務取締役を務めています。自社の中国やタイでの事業活動を事例に、コロナ禍のさなかに何が起きたのか、並列して整理を行っています。アメリカや中国の動向に関して「自国第一主義の増長」と指摘した上で、日本経済のグローバリゼーションは多国籍化、選択と集中、国内回帰と3点の方向性を提示しました。国際競争力が低下した日本において何をすべきかという点において「経営者の高い志」と「多様性によるイノベーション」の2点を挙げ、それによって世界経済をスマートグローバリゼーションへと導く役割があると結論づけました。

このあと参加者でのオンラインでの交流が行われ、丸1日のカンファレンスは幕を閉じました。
来月11/19(木)19:30〜21:30は通常の勉強会(salon)が開催されます。

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