【BRAND THINKING MEET UP スタートアップのブランディング編】#2
ブランド構築においての理念の必要性。
BRAND THINKINGリアルイベントの第二回目が5/11(木)に開催された。まずBRAND THINKING編集長の深澤が「なぜ企業にとって理念が大事なのか」について登壇。スタートアップでは特に、自分がなぜ企業を立ち上げたのかという理由を見失いがちなので、データを交えながら、理念がどのように重要なのかということについて話した。またBRAND THINKINGでも取り上げた、エステーのヒット商品である「消臭力」の例から、高額商品でなくても理念を構築し、社内外に理念を浸透させることによって、ブランドを作ることが可能だということを話した。
ターゲットを明確にする重要さ。
また深澤は、ターゲットを設定することがいかに重要で、どういった利点があるのかを説明した。ターゲットが定まっていないまま戦略を立てたとしても、対象が広すぎて、どうアプローチしていいかわからなくなるし、コミュニケーションの方法も曖昧になる。しかし、ターゲットを明確にすることによって対象が絞られるので、その企業に沿った、適切なアプローチを打ち出すことができる。また、ブランド構築は従業員の態度や行動を社内で統一させることによって、そのイメージが顧客に伝わり、顧客の頭の中でブランドができていくという話もしたが、その上で採用市場は特にターゲットが明確に出るので、従業員の態度や行動の部分で、ブランドを構築でき、大企業の内定を断って自社の内定を承諾する「ジャイアント・キリング」が起こせると話した。
ファン作りには、ストーリーが必要。
その後、BRAND THINKINGでも連載を持つ、パーソナルベンチャーキャピタル代表のチカイケ氏がモデレーターとなり、参加者が日頃感じているブランド構築上の課題について議論。「地方の農作物をブランド化し海外に広めていきたいが、肝心の農家をやる人間が少ないので、農業を好きになってくれる人を増やしたいがどのようにすればいいのか」という質問に対し、深澤は自身で行っているまちいく(山梨県富士川町発の日本酒「本菱」を復活させるプロジェクト)の例から、商品開発やブランド作りから関わった人は必ずファンになってくれる。ユーザーになってほしい人を巻き込んでいくことは、とても理に叶ってると説明し、ファンになってもらうためにはそのストーリーが重要だと話した。また、「短期的に効果を出すことは可能なのか」という質問に、チカイケ氏は、まずビジョンを明確にし、そこからそのビジョンを達成するために、いつまでにどうなったら目標が達成できるのかを設定してあげることが重要で、ゴール設定ができれば、逆算してロジックを作っていけると回答した。
地方のブランドを根付かせるには?
終盤「地方ではなかなかブランドが根付かない」という議論になり、参加者の一人からは「ブランド作りには作り手の豊かさが必要」だと話し、一方で、もっと根本的な地域の問題の解決が必要なのではという意見が出るなど、白熱した議論となった。最後に参加者で感想を言いあい、終了後もそれぞれで話しあって、交流を深めていた。次回開催は6/21(水)。毎月ペースで開催していく予定だ。
文:BRAND THINKING編集部
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