経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

いい会社は、上司から部下への感謝の量が圧倒的に多い。

【シンクスマイル「HoooP~フープ~」のブランド論 第3回】

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ショップカードやポイントカードを一括してスマートフォンに入れることができる「Ziriri~ジリリ~」、ネイルや美容室などのお試し体験サイト「torakore~トラコレ~」などさまざまな自社サービスの開発・販売を手がけるシンクスマイル。これまで多くのメディアで取り上げられた注目の理念浸透ツール「HoooP~フープ~」がさらなる進化を遂げている。今回は「HoooP」のブランド論を掘り下げるとともに、今後の展望を代表取締役・新子明希氏に聴いた。

 

現場の上司が認めないと文化はできない。

——いい文化をつくるために何から具体的に始めればいいのでしょうか。

多くの会社で言っているのは、まずマネージャー自身が部下を認めるということが大事ですよ、という話をしています。もう少し具体的に言うと、「HoooP」での上司から部下へのバッジの流通量が大事だという話をしています。現場で一番交流をしている上司と部下の関係性を良くしていくことが大切で、そのためにはまず上司から部下へ積極的に感謝を伝えていくことが大事です。もちろん社長が率先して伝えていくことも大事です。しかし、会社の文化をつくっていく上では、現場の上司が部下に伝えていくほうが効果が大きいですね。つまり全社で感謝を習慣化するということが大切で、その起点が現場の上司からまずは感謝のコメントともにバッジを贈ることで、コミュニケーションが活性化していきます。いいチームをつくれている組織は、現場の上司から部下へ贈るバッジの量が多いですね。逆に上司がもらうバッジ量が多く、贈るバッジ量が少ない組織はあまりいい雰囲気ではないことが多いと思いますし、企業文化をつくるスピード上げることにはつながらないと思います。

 

採用基準、昇格、あらゆる基準が見える化する。

——社内に多くのバッジが飛び交うことで、どのようなことができるようになっていきますか。

先ほども話した通り、組織内のバッジの平均を波形で表すことで、部署ごとや企業全体の傾向を知ることができます。例えば、現在の活躍人材や役職クラスの平均をとることで、採用基準や昇給昇格の基準を見える化することにつながります。こうした基準が曖昧な企業は意外に多いと思います。社員の1日1回のバッジの流通を習慣化するだけで、自然と社内の基準を明確化することにつながります。企業文化をつくるには、究極的に言えば、採用で自社の価値観に共感する人をどんどん入社させることです。彼らがバッジを贈り合うことでさらに企業文化は強化されていきます。現在、「HoooP」をさらに進化させ、国内外200社の行動指針を分析して6個に分類しました。基準をつくったことで、他社との差異を見られるように改良中です。「HoooP」の最大の強みは、毎日の感謝や称賛を定量化することで、文化をつくり、強化し、見える化することです。今まで見えずに、「なんとなく」でやっていたことを、確信を持ってできるようになる。企業文化をつくるまでのスピードが格段に上がると思っています。

 

アイデアから起業までを高速化させる。

——「HoooP」を軸に、シンクスマイル自体はどのように進化させていきますか。

うちの理念は「したことない。をへらす」なので、どんどん新しいことを生み出していかねばなりません。先に話した今度グループ会社として起業する彼に続くよう、年に1人は起業家が生まれる企業にしていきたいですね。そのくらい、アイデアを出してから、起業までのスピードを上げていきたい。エコシステムと言いますが、起業までの生態系がそこに育まれているような文化をつくっていきたいですね。そのために、随分前から社内で事業コンテストを行っています。「HoooP」を社内で活用することで、私たち自身もとても驚くほど成長を遂げることができました。今は「HoooP」を活用して、多くの会社にアドバイスをさせて頂く立場になりました。どんな会社よりも、「HoooP」を活用してきた「先輩」として、さらに自社の進化を早めるような活用の仕方を自社から発信できればと思っています。近々「HoooP」は大きな進化を遂げます。ぜひ楽しみにしていてください。

(おわり)

 

***

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株式会社シンクスマイル 代表取締役 新子明希

19歳で営業代行の仕事を起こす。2007年、コンサルティング会社の設立を経て、2011年、シンクスマイルに商号変更。「HoooP」は2010年に自社の理念浸透目的で開発したのが始まり。褒めるを可視化する、というコンセプトが注目を集め、さまざまなメディアで取り上げられる理念浸透ツールである。

 

 

聴き手・文:BRAND THINKIKNG編集部 撮影:落合陽城

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