経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

なぜ採用フローはどの企業も同じなのか。

法律で決まっているわけでもないのに、ほぼ同じフロー。

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フローに「違い」が出るから、差別化される。

BRAND THINKINGでは、採用領域でのブランディングは、企業ブランド構築の入り口であるとして、これまでも採用領域のブランド構築に関して度々扱ってきました。採用は実務的には個人レベルでさまざまな工夫やノウハウがありますが、研究や理論として発展していないがために非効率な面が多々あると思っています。

その中でも「採用フロー」に関しては、なぜかどの企業も「1次面接→2次面接→最終面接」と版で押したかのようなフローがよく見られます。誰にも「3回の面接で決めなさい」とは言われてないはずですが、多くの企業はそうします。もちろん応募者によっては面接を飛ばして、本当は3回だけど2回で終わる、ということはあるでしょう。

ブランド論的な側面から言えば(わざわざブランド論を振りかざさなくても)、ほとんどの企業がこのような採用フローになっていること自体「差別化されていない」と指摘することができます。法律で決まっているわけではないのですから、各社自由に自社の特徴を出した「採用フロー」を構築すべきなのです。

私たちがサポートした会社には「応募者に面接者を選ばせる」、「自社の商品(ラーメン)を食べながらの説明会」など、とてもユニークな企画を実践しています。重要なのは、突飛なアイデアではありません。その企業「らしさ」、もっと言えば採用全体を貫くコンセプトに沿って、採用フローが組み立てられ、その中でそのコンセプトに合致した企画が展開されていることです。

ブランド論的には、「強くて、豊かで、ユニーク」なブランド連想がユーザーの頭の中にできれば、人はそのブランドのファンになります。つまり、まったく他社と同じフローではこのブランド連想を養うことができないのです。採用フローという自社の採用のしくみさえも、まるごと独自性が出ているから、その企業のことを「感じられる」のです。そんな視点で採用フローを組み立てると、自社の「らしさ」が応募者にも伝わっていくのだと思います。

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むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。日本ブランド経営学会副会長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。採用領域だけでこれまで1000社以上に関わる。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で開発した「甲州富士川・本菱・純米大吟醸」はロンドン酒チャレンジ2018銀賞、2019金賞、フランスKura Master2019金賞。埼玉県戸田市では「埼玉戸田・かけはし・純米吟醸微発泡」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランド「TSURUIKI」の立ち上げも行う。クリエイティブ・ディレクター、コピーライターとしてFCC賞、日本BtoB広告賞、山梨広告賞など。雑誌掲載、執筆多数。著書は「無名✕中小企業でもほしい人材を獲得できる採用ブランディング」(幻冬舎)、「知名度が低くても"光る人材"が集まる採用ブランディング完全版」(WAVE出版)。

むすび株式会社

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