経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

2017.07.26

理念と戦略と現場。どれが一番大切か。

優先順位はどこにあるか。

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現場が強い会社であれば、成長できる。

最近はスタートアップでも理念をしっかりとつくる企業が増えてきたように思います。しかしそこに気づく、あるいは手を付けられる企業はほとんどわずかで、やはり自分のやってきたことや得意分野で事業を広げていくことが圧倒的に多いのではないかと思います。例えば、飲食やホテルなどのサービス業を例に取れば、お客様が入店してからどのように案内して、サービスし、会計までの流れをつくるか。お客様のリクエストにどのように応えていくかを徹底できている企業は、やはり強いのではないでしょうか。もちろん食べるもの、飲むものが一定水準以上に「おいしい」というのは前提になってくると思います。そこでも何を仕入れ、どのようなメニューで、誰がどんなふうにつくるか。という別のラインが存在し、徹底できている企業は強いでしょう。一店舗だけでなく、数店舗構えているところは、それが並行して行えるということです。それらがしっかりしている企業は、順調に伸びていくでしょうし、次に新たな店舗開発にかかっていくでしょう。ここでも、これまでのノウハウを活かして、どの場所(商圏)に、どんな店舗を出せば、どのくらいの売上と利益が見込めるか、を現場(の部署)が把握していれば、成功確率を上げることができるはずです。理念や戦略を決めない企業がある程度のところまで成長できるのは、強力な現場のオペレーション力があってこそ。とても乱暴に言えば、とりあえず今のまま成長していくのであれば、現場での個々の力、チームの力を極大化することに努めれば、売上や利益を増やすことができる、とも言うことができます(実際はいろいろ起こり得るので、これでも一筋縄ではいかないものですが)。

 

理念と戦略のある現場をつくれるか。

では、よく言われる理念と戦略は、どのような場合に必要になってくるのでしょうか。これまでのやり方では頭打ちになるだろうことは見えている状態。もしくは頭打ちになったときに、やり方を変える必要が出てくるということです。その時、もっと広い視野で事業の進むべき方向性を決める「戦略」を決め、そして自分たちが「何のために事業を行っているのか」という理念を決め、それを全社で浸透させていくことで、成長の曲線を急角度にできる、ということです。経営陣だけでなく、現場の人間が自分たちの会社が進むべき方向性を知っていれば、そして「なぜこの事業をやっているのか」を知れば、それを見越して計画を立て、動きを整えることができます。さらに、現場のムダな動きを削ぎ、個人のモチベーションを高めることができる効果があります。理念や戦略が決まっていれば、各部署で行われていたことで、そこに到達するのに必要のないことは、捨てることができます。捨てることで、ムダな動きを削減することができるはずです。もちろんこれで、売上に影響が出ることがあるかもしれません。しかし、企業の目的に必要のないことを切れるのは、経営者にしかできない判断でしょう。それができなければ、いたずらに現場に負担を残したままになってしまいます。もちろんそのムダを削ることで、現場が動きやすくなるので、モチベーションが上がるということはあるでしょう。しかしそれ以上に、理念と自己実現を現場で考えてもらうことで、「何をこの会社で自分は実現したいのか」が明確になってくるはずです。単にお金を稼ぐための仕事が、自分の人生のために今、ここにいるという発想に切り替わるということです。

結局、企業は人です。人が何もかも生み出していると考えると、個人の自己実現と企業の実現したい未来が一致している企業が強いのは言うまでもありません。だとすると、企業が理念を持ち、それを浸透させていった上で、現場が活躍している企業は伸びないわけがないと言うことができると思います。

 

文:BRAND THINKING編集部

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