2021年2月17日、オンラインにて日本ブランド経営学会サロン第36回が開催されました。
日本ブランド経営学会は、ブランディングの視点から日本の企業経営を変えていくという志をもった学びの集まりです。なかでも活動を特徴づけるサロン活動には、「ブランディング」という共通の関心事をテーマに社会人が集まり、創発的な取り組みのきっかけの場にもなっています。
ライトニングトークは、「鍼灸院の特化型ブランド〜逆流性食道炎を治したい!胃の専門鍼灸院のなりたち〜
」と題して、舟橋幹也(胃の専門「グリーンノア鍼灸院」院長)さんがお話くださいました。鍼灸院を立ち上げたのはとても「後ろ向き」だったと言います。立ち上げ当時30歳。後発で立ち上げるにあたり考えたところ、自身の逆流性流動炎の経験を活かし、「胃の専門鍼灸院」として設立することになります。しかし鍼灸炎で胃の専門は大丈夫か?という声がネットを中心に船橋さんの耳にも入ります。しかし、3C分析やさまざまなデータなどから「勝算」があったとのこと。遠くから通う患者様もかなり増えたと言います。特化することの大切さ、勇気を教えてくれる発表でした。
今日のメイン登壇は、「今、あらためてデザインってなんだろう」と題して、アートディレクター、秋山具義さんの発表です。日大の芸術学部に進学した秋山さんはデザイン賞である「ゴールドクレセント賞」で学生時代に受賞します。その後、広告代理店に就職し、1999年デイリーフレッシュを設立し、独立します。
「プラスすることで新しい価値が生まれる」。これが秋山さんのデザインの発想の土台です。これを秋山さんは「発想プラスワン」と呼んでいます。秋山さんがパッケージを手掛けた「マルちゃん正麺」。これはプチリッチがテーマ。カートに入れても恥ずかしくない。それでいてしっかりシズル感のあるデザインとして仕上げました。パッケージだけでなくCMの事例を土台に、マルちゃん正麺のコミュニケーションについて解説くださいました。
次の事例は、ほぼ日プロデュースの「カレーの恩返し」。実際にデザインを行うときに手を動かしながら、「の」を土台に皿に盛られたカレーをデザインして、シズルや親しみを加えています。
このあともオリオンビール「WATTA」やアジフライカンパニー「KADOYA」など数々の事例を使用しながら、デザインの成り立ちを解説しながら、秋山さんのデザインの土台になっている「発想プラスワン」について学ぶ時間となりました。
その後は、ブレイクアウトルームで議論しつつ、上條憲二(日本ブランド経営学会会長/愛知東邦大学教授)さんのファシリテートによって、活発な意見が交わされました。
次回のサロンは3/17(木)19:30〜の開催となります。
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