2019年12月12日、株式会社シー・エス・イー(渋谷)にて日本ブランド経営学会サロンの第16回が開催され、この日は30名程度のみなさんが参加されました。
日本ブランド経営学会は、ブランディングの視点から日本の企業経営を変えていくという志をもった学びの集まりです。なかでも活動を特徴づけるサロン活動には、「ブランディング」という共通の関心事をテーマに社会人が集まり、創発的な取り組みのきっかけの場にもなっています。
今回のテーマは「グローバルでのブランディング」。諸事情により会社名、お名前は開かせませんが、大手IT企業でグローバル・ブランディングを推進されている方にご登壇頂き、ブランディングのリアルな話をお聞かせいただきました。
システム開発会社でブランディングを実践。
メインテーマの話に入る前に、毎回、一人5分程度の「ライトニングトーク」枠を設け、ブランディングに関する発表などを、希望者が自由にしています。今回は会場提供のシー・エス・イーの田村雄太さん。システム開発会社の中で、自身が実践してきたブランディングを発表くださいました。ブランディングとの個人的な出会い、そして社内の理解をどのように得ていったのかを赤裸々にお話していただきました。これまで自身が学んできたブランディングの学びを発表。そのまとめは参加者のみなさんへの学びにもなったはずです。
ブランドは売上に寄与する。
さて、メインテーマの「グローバルでのブランディング」。ちなみに写真は日本ブランド経営学会の上條さんが話している写真です。
インターブランドのブランドランキングを見ながら、海外みたいに新しい産業のブランドがランクインしてこないところが問題だ、と指摘します。勝てる産業を日本から生み出していきたいというのが個人的にずっと思っていたことなのだそうです。
CMO直下でブランディングに従事しているそうですが、事業会社では「ブランドは売上に寄与するのか」ということを証明していかなければ、まず予算は降りないと言います。例えば、デザインに関しても、「なぜいいデザインでなければならないのか?」という問いに関して、しっかりと「いいデザインでなければダメです」と言い切り、それを証明していく試行錯誤も語っていただきました。
「常に成長しているからブランドはいらない」という声も当然あるのだとか。そこに対してはブランドがなぜ大切か、長期的に売上に寄与することを話していくのだそうです。
詳しくはかけませんが、グローバルでのさまざまな新しい取り組みについて、詳しく解説してくださいました。地域ごとにいかにエコシステムをつくれるか、という視点で事業に取り組んでいるとのこと。IT企業関連への投資なども積極的に行っています。またグローバルで意識を統一するために、バリュー(お客様に提供する価値)を決め、文化の醸成を行っています。
週2回、クリエイティブレビューを行っており、月2回は新規事業のネーミングなど、クリエイティブに関する重要な会議を行っているそう。これは出ていくサービスのクリエイティブがしっかりとブランドの考え方に沿っているか、またクオリティは担保されているかを常にチェックする体制を整えています。その範囲は実に多岐にわたり、オンライン、オフライン、オフィスレイアウト、IR資料などに渡ります。
終了後は、懇親会で熱く。
勉強会後は、そのままその場で忘年会を兼ねた懇親会。ブランド談義に花が咲いていました。
次回の日本ブランド経営学会のサロンは1/23。詳細はこちらになります。
写真・文:BRAND THINKING編集部
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