経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説|ブランド シンキング

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経営に正しいブランディングを。わかりやすく解説

同じ価値観、オモロイ個性。それが企業を強くする。<後編>

オフィスボストンの採用ブランド論 後編 

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サービス業界はとりわけ人材難が叫ばれる業界。パチンコとなるとさらに人材を確保する難易度は増して行く。その中で大阪において20年以上前から毎年新卒採用を行い、ほとんど入社した人が辞めない会社が存在する。それがオフィスボストン。パチンコ・スロットのマジックバード10店舗を中心に、カフェレストラン4店舗、コーヒーワゴン事業を9店舗など、パチンコ・スロットで培った接客や店舗づくりを活かし、さまざまな業態を展開する。今回はその驚異の人材確保術について、総務部の採用研修課、外川優子氏に極意を聴いた。

 

選考ではなく、入社の意思を高めていく。

——外川さんは選考の外で学生をケアする。これは理想的な動きですね。

私が一番学生との接点が多いですから、私が選考に入ってしまうと、ちょっとやりにくいことになってしまいますよね。今みたいに選考に関係ないスタンスであれば、友達のように深くいろいろと突っ込むことができる。そういう意味で、学生のまわりを衛星のようなイメージで見守るような感じになっています。選考に関しても、重要なのは「人となり」です。文化や考え方に馴染めないと、入社してからお互いに不幸です。だから1〜4次まで同じような質問をするのですが、そのスタンスは「選考」ではなく、入社意思を高めていく作業だと思っています。面接官は自分の夢や仕事内容や、入社してからのこと、趣味のこと。いろんなことを語ってもらって、その人との「接点」を見つけていく。そうすることでミスマッチの少ない採用ができていくのではと考えています。

 

口説くのではなく、好きと伝えた上で、具体的に。

——入社の意思を高めていくと言っても、実際にはとても難しいことだと思います。

まず私が心がけているのは、全部話を肯定するということです。就職活動は一人ひとりが真正面から将来に関して向き合う時期。それを否定することはできないし、しません。私たちも「選ぶ」という視点ではなく、「ウチに入ってきて、みんなと合うかな?楽しく仕事ができそうかな?」という文化的な側面を重視して採用していますから、ガチガチに緊張して面接に臨んでも、素の本人が出ないので判断ができないのです。なるべく面接前には緊張をほぐしてあげたいので、趣味の話をよくしますね。お互いの共通点を見つけると、話が弾むじゃないですか。だから説明会の段階から「J-ROCK説明会」とか「マンガ・アニメ大好き説明会」とかをやって、入り口からなるべく共通の話題がしやすいようにしているというのもあります。だからよく「口説く」と言いますが、あれはちょっとニュアンスが違う。あくまで共通の話題を見つけて、やりたいことはうちならこう実現できるよ、と伝えるスタンスです。もちろん一緒に働きたいということはちゃんと伝えます。その上で、「こういうところが好きで、うちだとこんなふうに活躍できると思うしぜひ」と具体的に伝えるようにしています。

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価値観は一緒。個性は多様。

——採用がとても丁寧ですよね。

接客業とくにパチンコ店の運営はとてもハードだと思うんです。入社して体力的にも精神的にもしんどい時期は必ずやってきます。それでもテンションを保って仕事を頑張ろうと思ってもらうためには、何かないと頑張れないと思うんです。接客業は個人のテンションがその日の売上にも直結しますからね。J-ROCKでも、アニメでも、阪神タイガースでも、フットサルでも何でもいい。楽しい時間までも共有できる仲間がいるから、辛いことを乗り越えていけるのだと思っています。それを学生にも知ってほしいですし、それがあるのが弊社の文化。また現場で活躍する人って、何か熱中できるものがある人だったりします。どんなに好きな仕事でも、絶対に嫌なことってあるじゃないですか。熱中できるものがあれば、自然とストレスもなくなっていきますしね。こういう採用をしている結果、価値観が似ている人が集まってくれていますが、でも個性は多種多様。オモロイ人がたくさんいますよ。「こんな人が欲しい」ということを以前、しっかりと決めたことで、本当にそういう人が集まるようになってきました。改めて採用時点で言語化した自分たちの良さを、しっかりと伝えていかなければと思っているところです。

 

 

文:BRAND THINKIKNG編集部 撮影:落合陽城

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株式会社オフィスボストン 総務部採用研修課 外川優子
1996年オフィスボストン入社。パチンコホールで店長を経験後、2007年から人事採用担当。社内では「音楽をこよなく愛し、音楽をこよなく楽しみ、音楽で元気をもらっている」ライ部部長。部員(社員)とともによくライブ会場へ足を運ぶ。

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