コンテンツ・マーケティングはやがて売上に寄与する。
証明することは、ブランディングを行う企業を増やすかもしれない。
コンテンツ・マーケティングが叫ばれて、多くの会社がオウンド・メディアを持ち、それを営業活動につなげています。それを見ていると、高額商品ほど相性が良いように思います。例えば不動産投資。一見オウンド・メディアとはわからず、純粋なメディアでの記事量産から、セミナー、顧客開拓の流れができつつあるように思います。
しかし例えば、数百円のお菓子でそれができるかというと、やはり難しいでしょう。仮にコンテンツを増やせても、それがお菓子の売上にどのくらい寄与するのかは、判断がつきにくいからです。なぜなら、高額商品のようにコンテンツから人を集めてイベントを開催し、そこで顧客獲得をする、という流れができていません。イベントを開催する労力をかけるよりも、通常の営業に力を入れたほうがいいという判断でしょう。このあたりは価格に比例する顧客の関与度にキーポイントがありそうです。
仮説としてはこうです。価格が高く、高関与のブランドほど、顧客も情報を集めるので、コンテンツ・マーケティングが効きやすいのではないか。ということです。それではどの程度、高価格・高関与であれば売上に直結しやすいのか、というのは実際に調査しなければもちろんわかりませんが、直感的にこの仮説は正しいような気もします。
少し価格帯を上げて、5000円〜15000円ののビジネスホテルへの宿泊はどうでしょうか。通常、ホテルの宿泊は「楽天」や「じゃらん」など、予約サイトから行われます。もし、ホテル側がホテル周辺の情報などを掲載するコンテンツ・マーケティングを展開したとして、考えられるのは、ファンがさらにリピートする可能性はあるかもしれません。コンテンツから情報を得て、さらに宿泊してみたくなるという構図です。しかし、そのホテル自体へのよほどの愛着がない限り、ビジネスホテルは立地や価格帯が重視されるでしょうから、それを誘発するには、コンテンツが貯まるまで長い時間が必要かもしれません。
しかし、ホテルであれば空いている部屋やスペースで例えばワイン会や日本酒会など、顧客が求めるイベントを開催することで、宿泊を促すという可能性はあるかもしれません。それをイベントの前後でコンテンツ化し、記事化すれば立派な連動性を生むことができます。
こう考えると、「コンテンツ+イベント」は売上に直結する相性のいいイベントかもしれません。ただし、やはりどこまで労力をかけるか、ということが課題として浮かび上がります。まず室の高い記事や写真を揃えるのは、かなりの専門性が必要です。外部のプロに頼めば、もちろん予算がかかります。自社でやるにしても、人件費(労力)を考えれば、いくら売上が上がってもやるべきではない、という選択もあります。
ブランド論的に考えれば、ホームページのコンテンツ化は、一層のファン化を促す意味でやるべき事象です。長い目で見れば、必ず売上に寄与するからです。また、自社媒体のコンテンツ化は、SEO対策的にも王道で、正しい選択です。
いつどのタイミングで売上に寄与するのか。これを解き明かすことは、実はブランディングが世の中に浸透することを促進するかもしれません。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して弊社は一切の責任を負いません。