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ブランドが「資産である」とはどういうことか。

「経営の資産である」と位置づけてからすべきこと。

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エクイティとは何か。

ブランドが「資産」であるということは、この記事やBRAND THINKINGを読んでいる読者であれば、すでに知っている話なのだと思います。しかし、「資産」であると思っていても、まったく活かされていないのであれば、意味がありません。本来、企業経営にどう活かされるべきなのでしょうか。

それには、まずブランドの資産とは、何があるのか。をざっとおさらいしておきましょう。ブランド・エクイティ(=資産)と呼ばれるものには、4つの概念があります。1,認知、2,知覚品質、3,ブランド連想、4,ロイヤルティです。多くの企業は、1,認知をどう獲得するか、というところで熾烈なプロモーションを行っているとブランド論からは指摘することが出来ます。

認知が高まることによって、当該カテゴリーにおいての選択がされやすくなる効果はさまざまなところで指摘されているとおりです。2,知覚品質に関しては、現在の日本でそこまで粗悪なものはないので、一定以上のものを持っている前提として、品質の競争をしていくわけですが、しかしクリステンセンの「イノベーションのジレンマ」が指摘する通り、どこかで一般消費者はプロが考えるほどの品質を求めなくなります。これは現在の日本におけるスマートフォンがいい例でしょう。品質のみの追求は、やがてコモディティ化に陥ります。

3,ブランド連想や4,ロイヤルティが疎かにされている嫌いもあります。前者はアーカーによれば、「ブランド・ロイヤルティの基盤であり、あるブランドにどのような連想を持たせるのかを決めることは、ブランド・マネジメントにとって最も重要な仕事のひとつ」と言及しています。つまり、ここの規定がないからこそ、最近良く起こる「炎上」があると仮定できます。「表現での差別化」を求めるあまり、ブランド連想に関して考えられていないのではないでしょうか。

4,は一度獲得したら失われにくいもの。他社にしてみれば、ロイヤリティを断ち切るのは、コストのかかることです。しかし当然、それを抱いてもらいには一定の時間がかかります。1~3の複合要因として4があると認識しなければなりません。

 

ブランドは株価の利益を引き上げる。

「ブランドが資産であると宣言することは、ブランド・マネジメントを戦術から戦略へと引き上げることである」。とアーカーは指摘しています。つまり、どんな媒体を選び、どんな表現を組み合わせていくか、ということは決して戦略なのではないということです。ブランドにどの程度の資源を配分し、リターンを得るか、そのために長期的な視点に立って、どんな方向性でブランドをマネジメントしていくか、という極めて経営的な決断にこそ、「ブランドが資産である」と認識し、社内で宣言することの意味があります。

当然、その次には、ブランドが目に見える資産価値、つまり会計的にどのような効果を及ぼすのか、という話になります。これには、さまざまな研究がされていますが、アーカーが紹介しているのは、その事業部門にとって、ブランドが成している役割を見積る、ということです。これをするには、先述したエクイティそれぞれを計測する必要があります。一見、本気を出せばできそうですが、アーカーの言うような方法でも、調査・計測し、会計的な価値を出している企業はほとんどありません。

またアーカーは調査によって、ブランド・エクイティの上昇は、株価の利益の上昇と関連性があると結論づけています。ROIの上昇と株価の利益の上昇には関係性があることは別の調査によって指摘されているそうですが、ROIの上昇の70%程度の影響力をブランド・エクイティの上昇が持っているとのこと。経営数値としてしっかりと裏付けられたことを知っておくことは、社内でブランドをマネジメントをしていく上での推進力となるはずです。

ブランドを資産と位置づけることで、戦術が戦略となり、だとすればどの程度の利益を見込むのか?まで考え、計算する必要が出てきます。本来、経営数字と密接に関係してくるのがブランドなのです。

 

 

文:BRAND THINKING編集部




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