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採用を成功させるためのブランド論 実践編③〜こんなツールは失敗する。

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コンセプトのないツールは迷走する。

前回、採用活動におけるコンセプトの重要性と、それらを社内で共有することの大切さを書かせていただきました。今回は、コンセプトで決めたことを、どうツールに反映させていくかを書いていきたいと思います。

以前書いたかもしれませんが、ブランド構築には、

従業員の行動×ツール(プロモーション)の完成度

が絶対的に必要です。いくらツールやプロモーションでカッコイイことを言っていても、従業員の行動がともなっていなければブランドは崩れ去りますし、従業員の行動が一致していても、ツールやプロモーションに一貫性がなければ、ブランド構築のスピードは遅くなります。しかし、ツールやプロモーションの完成度を高めることは実はそれほど難しいことではありません。

この難易度を高くしているのは、世の中の広告会社、制作会社が深いところまでブランドのことを知ろうとしない、消費者のことばかり考えて、世の中をどうすれば動かせるかの思考回路ばかりに陥ってしまっているのが大きな原因のように思います。もちろん自戒を込めて書いています。

ほとんどのコピーライターやデザインのプロは、ある程度カッコイイものをつくる腕を持っています。しかし、それが何を根拠にカッコイイのか、が重要で、その基準がコンセプトでなければ、糸のついていない凧状態よろしく、表現は迷走し、結局何を伝えたかったのかわからないツールやプロモーションになってしまいます。だから、制作物には明確なディレクションが必要です。

 

採用メンバーとツールが一貫性を持ってブランドになる。

そのディレクションこそ、「コンセプト」そのものなのです。多くの残念な採用ツールを挙げると、下記のような傾向が見られます。

◯採用HPがない、または会社概要のみの簡素なもの
◯採用HPとパンフレットの情報量がほとんど同じ
◯誰がターゲットなのかわかりにくい
◯毎年違った採用HP、パンフレットを制作している。
◯採用人数が10名以上なのに、どちらも制作していない

これはあくまで経験に基づく勘ですが、年間5名以上採用するようになると、まずは採用パンフレットが必要になってきて、10名以上になってくると、採用HPをつくる必要が出てくるように思います。

なぜなら、5名以上採用するということは、理想的には500人の母集団を集めることであり、10名採用するには1000人の母集団が必要と言われているからです。接触する応募者の数が増えていくんですね。そうすると人力だけでは太刀打ちできなくなる時期が訪れます。

基本的には、会うときにパンフレットを渡し、HPは会う前にまずはじめに接触します。このとき、応募者の心理は大きく異なるはずです。HPを見るときは、「ちょっと興味があって会社の全体を知りたい」パンフを受け取るときは、「もっと深く会社のことを知りたい」そうであれば、中に込める情報量は差があって当然です。

HPは薄くても広く。パンフレットは狭くて深く。これがセオリーです。しかし、これがまた同じような情報量で、ひどいときは、HPに書いてある会社概要とほとんど同じことをパンフレットの貴重な1Pを裂いて書いてあったりします。

ですから、よく会社のスペック的な情報は採用用途のパンフレットに限っては、構成の提案には入れなくてもいいとさえ思っています。転職者の年齢が若く、情報検索力もあるので、それはウェブにゆだねていい情報だと思うからです。

だから制作会社をお願いするときは、自社の理念や価値観、また採用活動を通してのコンセプトをよく理解してくれるところを選ぶべきでしょう。単にインパクトのあるものを求めても、効果が一過性なのは明らかです。

社員が話すこと、メッセージ、そしてデザイン。人の力とツールが一貫性を持って初めてブランドになっていくのです。

 

文:BRAND THINKING編集部/むすび株式会社 代表取締役 深澤 了

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深澤 了 ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター BRAND THINKING編集長

2002年早稲田大学商学部卒。山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。グループの広告代理店、アドブレーン社制作局にて、CMプランナー/コピーライター。2006年株式会社パラドックスへ。企業、商品、採用領域におけるブランドの基礎づくりから、CI・VI、ネーミング、スローガン開発、各種ツール、広告制作まで一貫したブランドづくりに携わる。手掛けた企業は採用関連のみで800社以上。2015年早稲田大学ビジネス・スクール修了(MBA)。同年むすび株式会社設立。2016年12月BRAND THINKING立ち上げ。初代編集長となる。




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