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2017.10.11

なぜインナーブランディングは進まないのか。

社内のことゆえ、できない理由ばかり出やすい。

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業績に直結しないことはやりにくい。

インナーブランディングは企業内においてなかなか推進できないという議論を始める前に、インナーブランディングとは何か、について定義しておかなくてはなりません。アーカーが「従業員はブランドを演じる存在にしなければならない」と書いていますが、つまり「そのブランドとは何か」ということについて理解し、社内外で語れ、現場で実践できる状態とその文脈から読み取ることができます。BRAND THINKINGでも「ブランディング」とは何か、ということについて、さんざん書いてきました。

ブランディングとは「売れ続けるための仕組みづくり」だとすると、
ブランディング=ファンづくり

そのために最重要項目として、ブランド・ビジョン(=どういう姿になりたいか)を設定する必要があるとすると、社内外へのビジョン浸透活動そのものがブランディング(=ブランド・マネジメント)である。

と定義することができます。

つまり、インナーブランディングとは、社内に関して、ブランド・ビジョンをはじめ、そのもたらす価値について理解できるようにし、語れ、現場で実践できるようにする、ということです。

ここで、「企業ブランド」の向上を目指すのであれば、ブランド・ビジョンとはすなわち「企業理念」そのものであると考えることができます。なぜなら、理念とは企業の目的であり、目指す姿そのものが書いてあるからです。

インナーブランディングは、日本では2000年ころから言われるようになりましたが、元ネタは1996年のロンドン・ビジネス・スクールのTim AmblerとSimon Barrowの「Employer Bland」という論文が始まりとされているようです。経営者自身が社内でブランド力を持つことで、いい人材が育ち、業績が上がり、またいい人が入社する。というサイクルについて語っています。これらを発展させた論として、インナーブランディングがあるわけですが、問題はなぜそれがなかなか企業内で進まないのか、です。

それにはいくつか原因があるように感じています。一番は社内のコンセンサスが得られない、というものが多いように思います。社内の協力が得られない、効果が出るのが遅いと直感的に感じられるため、売上に効果のないものは後回しになってしまう、などなど、社内のことゆえ、できない理由がたくさん出る出る….そういう場面に直面したこともあります。

これまで何度も紹介していますが、リクルートマネジメントソリューションズの調査で、企業のビジョン共有力が業績指標に影響を及ぼす、と統計的な相関が認められています。インナーブランディングをやるとなれば、全社的な取り組みになるはず。経営者の理解こそ、インナーブランディングを推進するのに一番重要な条件、となると思います。

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むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。地域ブランディングプロジェクト「まちいく事業」を立ち上げ、山梨県富士川町で「本菱」を、埼玉県戸田市で「かけはし」と、立て続けに日本酒をプロデュース。山梨県都留市ではネクタイブランドの立ち上げも行う。

むすび株式会社




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