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2017.06.16

ブランドが消える理由。

とにかく新商品をつくり続けるは無駄。

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「自分たちのこだわり」を吹き込めるか。

よく、コンビニで生き残る商品は「せんみつ」と呼ばれます。1000の商品のうち、3つしか残らないという意味です。そのためメーカーの現場では、とにかくたくさんの新商品を開発して、生き残る確率を上げています。多くの人が「ああこの商品もきっとすぐに消えるんだろうな」と思って仕事をしている可能性が高くなります。

大手メーカーであれば、新商品でも一気にCMを始めとしたプロモーション費用をかけて、認知度を上げる作戦に出ることも少なくありません。もっとも、今は昔ほどこの作戦をとるところも減ったとは思います。しかし、それでも3ヶ月後には店頭から姿を消すブランドもあるわけです。

プロモーションは、確かに店頭の棚を確保するのに重要な援護射撃にはなるが、ブランドが長続きするかどうかはまた別問題、ということになります。なぜブランドが消えるのか、という研究を少なくとも私は見たことがないし、また協力を得られることが難しいでしょうから、普遍的な理由を探すことは困難です。

しかし、そのブランドの「知覚品質」(品質)があるレベル以上あるという前提で考えるとすると、以下の様な原因が考えられます。

1,ブランドのビジョンがない。
何のためにこのブランドは生まれてきたのか。このブランドが広がってユーザーの何が変わるのか。それが決まっていない。

2,従業員の行動が一致しない。
1がないことで、行動を一致させるにも、非常に細かな部分まで統一しなければならなくなる恐れが考えられます。そうなるとめんどくさがって、なおさら一致からは遠くなります。

3,プロモーションと2の不一致
プロモーションだけ面白くても、売る人たちの情熱がなければモノは売れませんし、長続きしないものです。

とにかくいいもの(=製品)を作り続ければどうにかなる、というのは幻想で、その「いいもの」に命を吹き込めるかどうか、が大切なんですね。それがブランド構築そのものなのです。以前、BRAND THINKINGでも早稲田大学ビジネススクール教授の永井猛氏が「自分たちのこだわりを訴求していくことが大事」ということを言っておりましたが、まさにその通りなのです。

そのためには、何が強みなのか、誰に届けるのか。ここを考えることが出発点になります。いきなりビジョンを考えようとすると、話が大きすぎて、わけがわからなくなりがちです。

短期的に利益をあげるのであれば、ブランド構築なんていりません。どこかのブランドに似せて、二匹目のドジョウを狙っていけばいいでしょう。売上に追われている企業の中には、そのつもりでブランドを投入することもあるかもしれません。

しかし、LTV(顧客生涯価値)をブランドレベルだけでなく企業レベルで考えるのであれば、捨てるためのブランド投入がどれだけ無駄で意味のないことかは考えて頂ければわかると思います。

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むすび株式会社 代表取締役
深澤 了

ブランディング・ディレクター/クリエイティブ・ディレクター、BRAND THINKING編集長。2002年早稲田大学商学部卒業後、山梨日日新聞社・山梨放送グループ入社。広告代理店アドブレーン社制作局配属。CMプランナー/コピーライターとしてテレビ・ラジオのCM制作を年間数百本行う。2006年パラドックス・クリエイティブ(現パラドックス)へ転職。企業、商品、採用領域のブランドの基礎固めから、VI、ネーミング、スローガン開発や広告制作まで一気通貫して行う。2015年早稲田大学ビジネススクール修了(MBA)。同年むすび設立。代表取締役就任。

むすび株式会社




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