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オリジナルでなければ、自分の店に来る必然はない。

【ギフトのブランド論 第1回】

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町田商店は2008年に産声を上げた家系ラーメン。今や直営30店舗、フランチャイズは全国に320店舗を超え、家系最大を誇るまでになった。シンガポール、ロサンゼルス、ニューヨークと海外にも出店を広げ、世界で家系ラーメンの「中毒者」を増やしている。町田商店として、そして株式会社ギフトとして、今とこれからのブランドの行く末についてどう考えているのか。代表取締役社長・田川翔氏に聴いた。

 

中学生の頃からラーメン屋を開きたかった。

——高校卒業後、すぐにラーメン屋に修行に入るんですね。

小さい頃からラーメン屋が好きで、高校卒業したらすぐにいちばん好きだったラーメン屋に修行に入りました。絶対に自分の店が欲しかったので、一生懸命貯金して、独立に備えていました。ラーメン屋というのは、絶対に地元の人に愛されないとダメなんですね。やっぱりリピーターが来るようにならないと繁盛店にならない。味ももちろん大事ですが、店名に地名を入れることで、親しみやすさの醸成につながるので、必ず入れたいと思っていましたし、となると、どこに店出すか、はますます重要になってきます。独立するまでに、暇を見つけてはそこら中の駅に降りて物件や人の流れを見ていました。町田にはJRと小田急線が通っていて、大きなデパートも繁華街もあれば、企業のオフィスもある。他の場所に比べて、ランチもディナーも人がたくさんでした。かといって駅から近すぎれば、当時の私たちには家賃が高すぎる。駅から離れすぎずの絶妙な位置というのがあって、そういったいろんなことを加味して、町田を創業の地に決めたんです。

 

まったく新しい家系の味で勝負したかった。

——家系とは言え、自分たちのオリジナルで勝負したのはなぜですか。

技術や店長としてのやり方は前職で厳しく鍛えられたので、身についていたと思います。でも同じ味でお店を出すなら、もともとの元祖の味を出す店に行けばいいし、僕の店に来る必然がないと思ったんです。だから、素材もイチから考え直して、産地を変えたり、ガラも部位を変えたりしながら、試行錯誤が続きました。だからオープン当初は、スープの味が安定しなくて、店を開けない日も多かったですね。半年くらいたって、スープが安定してきて、店が常時開けられるようになってきて、経営は安定していきました。トッピングのほうれん草も、当時は冷凍のほうれん草の技術が発達していなくて、とてもまずかった。だから生のほうれん草にこだわって、原価が一気に上がってしまったりと、まだまだ自分でも「職人」の域を抜けていなかったように思います。また、お店もとにかく元気にこだわったのは、当時から。味が美味しいだけじゃ、印象に残らない。ラーメンは、1000円以内の商品ということもあり、お腹が減ってやっと思い出すようなもの。ラーメンって、寡黙な職人が作るイメージがありますが、それを覆す意味でも、元気な店舗にこだわっていました。

 

職人としての自分にこだわりはなかった。

——田川さんはプレイヤーとして厨房に立つのではなく、早々に経営側に行く決断をされていますよね。

当初3人でお店を作ったので、一人1店舗持って、繁盛店を作れればいいよね、という感覚だったのですが、当時は求人原稿を出せば集まる時代だったこともあって、1年半ほどで7,8人の社員になっていました。自然とこの一人ひとりを輝かせるには、店舗数を増やしていかないといけないな、ということを考えるようになり、「自分がお店いるよりも、最善の状態にする」を自分の中でのルールにして、お店づくりをするようになりました。だから当時は乗降客数4,5万人以上の駅は降りまくって、周囲の街を見ていましたね。この場所にお店があったらどうなるだろうとシミュレーションも随分やりました。ラーメンの味と一緒で、元気の良さや接客は、これはいい、これは良くない、というのが自分の中でルールとしてあって、それを実際に店頭で見て、伝えながら微修正を繰り返していきました。それを覚えた社員がまた下に教えていく、その繰り返しで今の味や元気な店舗の特徴が出ていると思います。

 

(第2回は3/6月に公開します)

聴き手・文:BRAND THINKIKNG編集部 撮影:落合陽城

 

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株式会社ギフト 代表取締役社長 田川 翔
高校卒業後、家系ラーメン店にて修行。店長まで勤め、2008年に株式会社町田商店設立。「元気のいい店舗」がトレードマーク。2015年に株式会社ギフトへ社名変更。「家系を世界への贈り物に」をスローガンに、家系ラーメンの世界展開を目指す。




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