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「無名の酒はなぜ売れたか」〜地域ブランディング研究会レポート

売れる物には理由がある。

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BRAND THINKINGの連載で好評だった「無名の酒はなぜ売れたか」の記事を基にした勉強会が10/18(水)に開催された。本勉強会は、すでに売り切れてしまった本菱を試飲しながら、どのような方法でプロジェクトを主導し、開発を行ってきたのかを、むすび株式会社代表であり、本プロジェクトの発起人の深澤が解説していくというものだ。プロジェクト進行の方法だけではなく、深澤の話す当時の喜びや苦労話を熱心に聞いていた。

 

どんなものにも必ず強みはある。

はじめに深澤は、プロジェクトを立ち上げたきっかけについて話した。まちいくふじかわの舞台である山梨県富士川町。出身である深澤は、以前から富士川町には何もないと感じていた。しかしブランド論的には、何もないことなんて絶対になく、どんなものにも必ず強みはある。これは町でも同じことで、必ず富士川町にも強みはあるのだ。この土地は江戸時代には京都の豪商・角倉了以によって富士川舟運が切り開かれ、物資の集積地として栄えたおかげで酒蔵が数多くあった。深澤の実家は酒蔵の跡地であったが、たまたま120年前に消えたとされる日本酒の酒造の刻印が見つかった。地域活性への興味と課題意識、ブランド開発の経験を活かしたかったことから、本プロジェクトを立ち上げるに至ったと経緯を話した。

 

ストーリーはつくるものではなく、見つけるもの。

この地域ブランディングの最終目標は、120年前に消えた日本酒「本菱」を復活させることにより、富士川町の地域活性を行うことだ。それを「まちいく」プロジェクトと命名した。「まちいく」のビジョンを「地元の資産を掘り起こして、街を元気にする。」、ミッションを「街のファンを増やす」と設定した。そしてブランディングを行う上で必ず最初に行わないといけないことは、強みの整理とターゲットの設定。一般企業の経営者は、ターゲットを定めることは、市場を狭めることになると、怖がる方が多い。しかし実際はそうではなく、ターゲットを明確にすることにより、際立った表現が可能になるということを話した。

そしてこの後、プロジェクトを進めていく上で奇跡的なことが判明したと深澤は熱く語った。富士川町には桜の名所百選のひとつである大法師公園がある。この公園の中には山王神社があり、なんとこの神社の神である大山咋神(オオヤマクイノカミ)とその妻である玉依姫(タマヨリビメ)はそれぞれ酒とご縁の神様だったのだ。たまたま富士川町には富士川舟運のおかげで多くの酒蔵があり、しかも大法師公園の山王神社には酒とご縁の神が祀られている。この事実にプロジェクトメンバーは鳥肌が立った。「このプロジェクトを立ち上げたことは必然だった、ブランドはストーリーを作るのではなく、見つけるもの」。と深澤は語った。

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第二部では、これまでの話を受けての質疑応答の時間に移った。参加者から、「ターゲットを決めて本菱を作っていったと話されていましたが、実際にそのターゲットに売れたんですか?」との質問があった。この質問に対し深澤は、実際にはターゲット以外のところに売れたと話した。ブランド論的にターゲットを明確にする理由は、表現を際立たせるためだが、ターゲットを明確にする利点は、表現が際立ち、目立つおかげで、ターゲット以外のところにも認知される点だ。

実際にこの時は地元山梨の新聞に取り上げられたが、新聞の購読者層は主に40代〜60代で、本菱はこの層に売れた。かといって最初からこの40代〜60代をターゲットにおいても、味やラベルなど含め、出来上がるものが変わるので、この層には売れなかっただろう。

この後も参加者同志で感想を話しあい、交流を深めながら、イベントは大盛況のうちに終了した。

次回11/21(火)のテーマも地域ブランディング。次回は他の地域活性の事例も交えて、成功している地域ブランディングに共通しているものを考える。

 

文:BRAND THINKING編集部

 

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「無名の酒はなぜ売れたか」〜地域ブランディング事例研究〜

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